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KAYANOのイタリア気分 No.72

2007年12月号

冬の恒例行事

イタリア料理に欠かせないエキストラバージンオリーブオイルですが、日本の家庭にもだいぶ定着して来ましたよね。ラフォンテのレッスンに参加した人なら、私のオイルの使いっぷりをご存知のはず…。

「え~、そんなに使うのですか!!」と驚く声を背に、「イタリアに近い味を出したかったら思い切り良く使ってね!」と決してひるむ事はありません。

それはイタリアで料理を勉強して生活している時に身にけた事です。私だって、始めはかなり抵抗があったし、その量を信じられませんでした。

学校でデモの折、シェフ達が、「では最後に一滴!」といってオイルを注ぐのですが、どう見ても50ccは注いでいるのですから・・・・・「たっぷり!」なんて言ったら、100cc位ドボドボと入れます。そんなに量を使ったら、「油っぽくなる!」と思いきや、それが飛躍的に美味しくなるのです。野菜も魚も肉も、イタリアの大地に根付く食材はすべて、オリーブオイルと相乗効果で良さを発揮してくれます。オリーブマジック?そう、オリーブオイルを抜かしては、イタリアの食文化は語れないですね~。

11~12月の若いオリーブの実

1~2月の熟したオリーブの実

その魔法の液体を作り出す、オリーブですが、収穫時期は11月~2月、まさに今が収穫の真っ最中です。今はイタリアの食を作り出す大切な時期です。

収穫したオリーブはなるべく早くオイルにしないと酸化が進むので、24時間以内にオイルにします、この時期はオリーブの産地では、畑もフラントーイォ(オリーブ圧搾所)も朝早くから日没まで大忙しです。

オリーブは種類や産地の他に、収穫時期によっても、香・風味・味が異なります。一般的に11~12月に収穫した若い実からは、辛味・渋みが感じられます。一方、1~2月の最終収穫時期にはオリーブが熟すのでよりマイルドになります。

イタリアはオリーブオイルの生産をいつもスペインと争っています。イタリアのオリーブの品種は500種を越えるそうです。

プーリア地方のオリーブ畑

そんなオリーブオイル大国のイタリアにはソムリエならぬ、アッサジャトーレというオイルの鑑定士が居るそうです。

収穫時期・種類・産地によって繊細な香を嗅ぎわけるようですが、いつも使うオイルをいちいち鑑定もしていられないし、覚えておかれるとセレクトの折、役立つので、北・中部・南イタリアの特徴を整理しておきます。

北イタリア
(リグーリア・ヴェネト州)
マイルドでリンゴの花のような繊細さがあります。
中部イタリア
(トスカーナ・ウンブリア・マルケ・ラッツオ州)
スイート・フルーティー・スパイシーと豊かな香を持つオイルで北のものより緑が濃いのが特徴です。
南イタリア
(プーリア・カラブリア・カンパーニャ・シチリア州)
苦み・辛味・野性味が特徴で色はさらに緑が増します。

オリーブの収穫の様子

今度、オイル売り場に行ったら、made in italy から一歩進んで、どこの地方の物かに注目してみるのも楽しいかもしれませんよ!そして、その土地の郷土料理に、是非合わせてみてください。

それから、未開封の賞味期限は生産から2年、開封後はなるべく早く使い終わって!やっぱりイタリアらしく思いっきり良く使う事が秘訣でしょうか?

今年も1年「イタリア気分」を読んでいただき、ありがとうございました。

皆さんの「いつも楽しみにしていますよ!」という励ましの言葉が支えでした。

今年はラフォンテ10年目の年という事もあって、皆さんに参加していただけるサイトに変えて、なるべく皆さんと距離を作らないようにと、心がけたつもりです。

そんな中で、決して一方通行にならず、悔いのない1年を過ごせた気がしています。

Vi ringrazio di cuore, faccio gli auguri di Natale e Capodanno.!

(私の感謝の気持ちをこめて、楽しいクリスマスそして良い年をお迎えください!)

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