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バローロワイン
2007年2月公開
ワインの王様、そして王様のワインとして有名なバローロ。 昨年冬季オリンピックが開催されたトリノが州都のピエモンテのバローロという村周辺で作ることができるワインです。
"ネッビオーロ"という地ブドウ100%で作られます。このブドウについてはすでに13世紀に記録が残っています。
ネッビオーロと言う名前の由来は2つあります。
「このブドウが熟す頃は、周辺にネッビア(霧)が立ちこむ季節だから」という説と「熟したブドウのそれぞれの実の回りに蝋のようなものが付き、それがネッビアのようだから」という説です。
バローロ城
昔かたぎのバローロ
成長サイクルが大変長く、芽吹きをするのは他のブドウに比べて一番早いのに、実が熟すのが一番遅く、通常、収穫は10月です。 ビンテージの新しいバローロを「これがあの有名で高いワイン!」と何かのお祝いに開けて、その渋さにがっかりした人もいるのではないでしょうか?
そもそも、このブドウは大変タンニンを含んでいる上、赤ワインの色の決め手となる色素・アントシアンの含有量が少ないため、はっきりした色を出そうと醗酵期間を長くするとタンニンが増え、ますます渋いワインになってしまいます。そこが作り手の腕の見せ所でもあるわけです。
このタンニンは、できあがったワインを長い期間、瓶のままで熟成させていくと、まろやかな味に変わっていくのです。 ですから、タンニンの渋さが苦手な人は、少しビンテージの古いバローロのほうが、馴染みやすいといえます。
昔は地元の人にしか知られていなかったバローロが、王様のワインといわれるようになったのは、1800年代前半このワインを気に入った王家サボイア家のカルロ・アルベルトがバローロ生産に力を入れていたファレッティ侯爵夫人にワインを注文したことから始まります。
彼女、そしてイタリア初代首相になった地元のカヴールのワインにかける情熱が現在のバローロの大元を作ったと言えるでしょう。 とは言え、フランスに大きく遅れをとっていたこのワインが今のように世界に知られるようになったのは、アンジェロ・ガイアを初めとする1900年代後半のバローロボーイズのお陰です。
ガイアのバローロ
バローロボーイズの一人
ドメニコ・クレリコ氏
彼らは自分達のバローロを信じて、フランスへ世界の味覚にかなったワイン作りを学びに出かけていきます。 そして、伝統的な大樽のみを使用して作っていた男性的な味わいのバローロを、小樽(バリック)を使用することによって、モダンなバローロを作り上げることに成功します。
とは言えども、一般的にはやはりタンニンのしっかりしたワインですから、私のお勧めは少なくとも7,8年寝かしたものです。 ビーフシチューやジビエの煮込み、よく熟成の進んだハードタイプのチーズに良く合います。 又、ちょっともったいないですけど、バローロを使ったリゾットは最高ですよ。
池田美幸 1986年よりイタリアに在住。 通訳、翻訳、コーディネーターとして活躍中。
農学部出身で、イタリアのソムリエ、チーズテイスターの資格を持ち、イタリアの食文化のエキスパート。 ワインスクールツアーの通訳、サントリーワインカタログのコピーライターの通訳、イタリアソムリエ協会公認、日本人のためのソムリエ資格習得コースの公認通訳等、この分野ならお任せ! ワイナリーやチーズのアトリエ、生ハム工場の訪問等のツアーの企画、イタリアの食に関わる通訳、翻訳、コーディネート承ります。